感染の可能性がある行為のあとの経過

HIVが体内に入ってからの数週間に起こりうることと、それぞれの段階でできることは次のとおりです。

  • 0〜3日目:症状はなく、まだどの検査でも何も検出できません。この時期に役立つのが曝露後予防(PEP)です。PEPは72時間以内に始める必要があります。
  • 1〜2週目:初期症状が出る場合でも、この時期にはまだ始まっていないことがほとんどです。核酸増幅検査(NAT)は10日目ごろからHIVを検出できるようになります。
  • 2〜4週目:初期症状が出る場合は、たいていこの時期に始まります。抗原抗体検査(静脈採血)は18日目ごろからHIVを検出できます。
  • その後の数週間:初期症状はふつう数日から数週間続き、自然に治まります。症状が消えても、HIVは消えません。
  • 33日目:NATの陰性結果が確定的になります。
  • 45日目:抗原抗体検査(静脈採血)の陰性結果が確定的になります。
  • 90日目:迅速検査や自己検査を含め、どの検査でも陰性結果が確定的になります。

初期症状の現れ方

この初期の段階は急性HIV感染症と呼ばれます。HIV.govによると、症状には次のようなものがあります。

  • 発熱と悪寒
  • 発疹
  • 寝汗
  • 筋肉痛
  • のどの痛み
  • 疲労感
  • リンパ節(リンパ腺)の腫れ
  • 口内炎

インフルエンザによく似ており、そこが問題です。こうした症状がまったく出ない人もいます。

症状でHIV感染を診断できない理由

体調から多くを読み取りすぎないほうがよい理由は3つあります。

HIV陽性の人の多くは、初期症状がありません。体調がよくても、HIV感染は否定できません。

これらの症状は、ほかのさまざまな病気でも起こります。かぜやインフルエンザ、ほかのウイルス感染でも、まったく同じように見えることがあります。

決め手になるパターンはありません。どの症状の組み合わせも、特定の発疹やのどの痛みも、HIV感染を確定または否定することはできません。HIV.govが述べているとおり、確実に知る唯一の方法は検査を受けることです。

感染の可能性がある行為のあとに症状が出た場合は、治まるのを待たないでください。医師の診察を受け、HIVに曝露した可能性があることを伝えて、NATや抗原抗体検査(静脈採血)など、早期の感染を検出できる検査を依頼してください。

不安が症状を引き起こす場合

不安は心だけでなく、体にも現れます。英国の国民保健サービス(NHS)は、鼓動がいつもより強く感じられたり不規則だったりする、胃腸の不調、緊張感、疲れやすさ、めまいやふらつき、眠れないといった症状を挙げています。

曝露のあとは、ちょっとした痛みにも気づいて、HIVではないかと考えてしまいがちです。何度も体を確かめると、不安は和らぐどころか、かえって強くなることが多いです。この疑問に答えを出す方法は、適切な時期に適切な検査を受けることです。不安で頭がいっぱいになっている場合は、HIVへの不安と向き合うをご覧ください。

症状と実際のリスクを比べる

HIVに感染した可能性は、今の体調よりも、何があったかによって大きく決まります。ほとんどの曝露では、確率は低いものです。HIV陽性で治療を受けていない相手とのオーラルセックス1回では、0.01%(約10,000分の1)です。女性が米国で、HIV陽性かどうかわからない男性とコンドームなしの膣性交を1回した場合は、0.00014%(約730,000分の1)です。計算ツールを使えば、ご自身の状況に合わせた推定値がわかります。

今すべきこと

  1. 曝露から72時間以内の場合は、今日中にPEPについて相談してください。症状が出るかどうかを待たないでください。
  2. 今症状がある場合は、医師の診察を受け、NATまたは抗原抗体検査(静脈採血)を依頼してください。
  3. 症状がない場合でも、それで何かを否定できるわけではありません。曝露した日をもとに検査の予定を立ててください。週ごとのHIV検査の正確さをご覧ください。
  4. 最初の検査がウインドウ期内だった場合は、ウインドウ期が終わってから再検査してください。
  5. 不安が睡眠や仕事、人間関係に影響している場合は、不安について相談してください。

ウインドウ期が終わった後の陰性結果で、答えが出ます。その検査のウインドウ期を過ぎてから陰性で、その後新たな曝露がなければ、どんな症状に気づいたとしても、その曝露によるHIV感染はありません。症状が続く場合は、ほかの原因が考えられるため、医師の診察を受けてください。