PEP:曝露のあとに
PEPは72時間以内に始める必要があります。早いほど効果的で、できれば24時間以内が理想です。72時間を過ぎると推奨されません。
曝露後予防(PEP)は、感染の可能性がある行為のあとに短期間HIVの薬を飲み、ウイルスが感染を成立させるのを防ぐ方法です。28日間、毎日服用します。
受け方
- 救急外来、急患診療所、または性感染症クリニックに行き、PEPが必要だと伝えてください。
- 何があったかを聞かれ、服用開始前のHIV検査を受けます。結果を待たずに服用を始められます。
- 28日間、毎回きちんと服用してください。現在の薬の副作用は、たいてい軽いものです。
- 曝露から4〜6週間後と12週間後に、フォローアップのHIV検査を受けることになります。
詳しくはPEPの受け方をご覧ください。
対象となる人
PEPは、HIV陽性でウイルス量が抑えられているとわかっていない相手と、コンドームなしの性行為や注射針の共用など、リスクの大きい曝露があった場合に推奨されます。相手のHIVの状態がわからない場合は、個別に判断されます。性暴力を受けた後にも使われます。医師が状況に応じて判断を手伝ってくれます。
PrEP:曝露の前に
曝露前予防(PrEP)は、HIVに感染していない人が感染を防ぐために使う薬です。指示どおりに服用すると、性行為によるリスクがアナルセックスでは約99%、膣性交では約90%低下します。注射による薬物使用のリスクは少なくとも74%低下します。
選択肢
- 毎日飲む錠剤:最も広く利用できる方法です。
- オンデマンドで飲む錠剤(「2-1-1」):性行為の前後に服用する方法で、男性と性行為をする男性の一部で選択肢になります。
- 注射薬:2か月ごとに打つ長時間作用型の注射薬や、新しい選択肢では年2回の注射があります。
検討するとよい人
- 性的パートナーがHIV陽性でウイルス量が抑えられていない人、またはパートナーのHIVの状態がわからない人
- 新しい相手や不特定の相手とのとき、いつもコンドームを使うとは限らない人
- 過去6か月以内に性感染症と診断された人
- 注射で薬物を使用し、器具を共用している人
- PEPを2回以上使ったことがある人
PrEPには定期的なHIV検査と受診が必要です。PEPを飲み終えたばかりで今後も曝露が予想される場合は、多くの場合そのままPrEPに切り替えられます。
U=U:検出されない=感染しない
HIV陽性の人が治療を受けてウイルス量を検出限界値未満(1ミリリットルあたり200コピー未満)に保っていれば、性行為でHIVをうつすことはありません。一方がHIV陽性で一方が陰性のカップルを対象にした大規模な研究では、コンドームを使わない何千回もの性行為で、ウイルス量が抑えられているパートナーからの感染は1件もありませんでした。
ウイルス量が検出限界値未満になるまでには最長6か月の治療が必要なことがあり、その状態を保つには治療を続けることが欠かせません。U=Uは性行為についての原則で、注射針の共用については確立していないため、針の共用には引き続きリスクがあります。詳しくはU=U:検出されない=感染しないをご覧ください。
推定値への反映のしかた
計算ツールでは、PrEPとPEPはそれぞれ、どれだけ規則的に服用したか、PEPをどれだけ早く始めたかに応じて推定値を下げます。PrEPの効果は曝露の種類によっても変わります。相手のウイルス量が検出限界値未満であれば、性行為によるリスクはゼロになります。具体的な数値は計算方法のページに載せています。